最近物忘れが激しいな、老化かな、記憶力がほしいなあと思ったとき、ドラえもんのひみつ道具「暗記パン」のようなものがあればいいなと思ったことはないですか?
脳の健康につながる「健脳」
管理者養成学校で知られる経営者教育研究所の研究員である松本幸夫さんの著書「『能力開発』の基本が身につく本」によると、記憶力そのものがアップする食べ物はないそう。
一方で、脳の健康につながる「健脳食」は結果として記憶力向上につながると考えていいとされているとか。
「健脳」、あまり聞き慣れないような気がしますが実は明治時代から使われている言葉です。
「健脳」のテーマとされるのは以下の通りで、子どもから成人まで幅広い世代に影響します。
脳の若返り
ボケ防止、認知症防止
脳卒中予防
ウツ防止
疲労回復
記憶力・発想力・集中力向上
頭がよくなる
子どもの成績を上げる
受験戦争を勝ち抜く
子どもの非行防止
脳の健康、と考えれば確かに非行防止にもつながるのもわかります。
「健脳食」代表的な栄養素はレシチン、DHA、メラトニン
健脳のための具体的な養生法は主に、食事、生活習慣(コミュニケーション、ストレス発散、幸せを感じるなど)、体操、ツボ刺激、そしてサプリメント摂取です。
基本は食事、ということで、その代表的な栄養素は「レシチン」「DHA」「メラトニン」。これは何に含まれているのかと調べたら思った以上に取り入れやすいものでした。
レシチンー納豆を食べるなら夜!
レシチンの代表格は大豆です。納豆や豆腐など加工された食品にも多く含まれています。
その他には、シソ、ピーナツ、ハム、牛モモ肉、卵やチーズなど。
この中で組み合わせ最強なのが、納豆プラス卵かけご飯。卵に含まれている「コリン」も記憶力に関係するんだとか。
早稲田大学研究戦略センター教授の枝川義邦さんが記憶力向上のメニューとして夜の「納豆+卵かけご飯」を紹介しています。
夜の納豆は血栓防止のためにも効果的とされています。というのも、血液のめぐりに働きかける納豆キナーゼの効果が発揮されるのは食後5時間〜8時間程度であり、血栓のなどの不安が起こりがちな寝ている間であるためです。
納豆を食べるなら夜、ですね。
DHAは朝
DHAはニシン、サバ、イワシ、マグロ、カツオ、サンマ、ブリなどの青みの魚の油に多く含まれています。
DHAは体内で生成できないタイプの脂質で必須脂肪酸と呼ばれており、認知症予防効果がすでに知られています。
また、DHAというと中性脂肪への効果も期待できますが、その意味で朝摂取するのが効果的だという調査結果が出ています。
メラトニン
栄養素というより、神経伝達物質です。メラトニンはセロトニンからつくられ、メラトニンがしっかり分泌されているかが安眠に関わります。
メラトニンを増やすにはタンパク質を摂ること。
フランスではサプリメントでメラトニンを摂ることに注意をしていますし、レシチンやDHAが含まれる大豆製品や卵、ハム、青みの魚などはタンパク質ですから、バランス良く食事していれば良いかと思われます。
まとめ
認知症対策というほど構えることなく、日常生活でちょっと気をつけていたら結果的に体に良い、というのはなかなかうれしいことです。
しかも、子どもから大人まで何かしらよいことがあるというのはお得感があります。
結局日本らしい食生活が体に良い、ということなんでしょうね。