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歯と認知症
歯が20本以上あるかないか
それが認知症になるかならないかの境目だというデータがあります。
厚生労働省が提唱する「80歳まで20本の歯を残そう」という運動もありますが、20本という数字に限らず、同じ年代であれば残っている歯が少ない人ほど、さらに、50~60代という早い時期に歯を失った人ほど認知症になる率が高いという研究結果もあります。
要するに「噛むこと」が大事ということ。
人はひとかみするたび3.5㎖の血流が脳に送りこまれます。
つまり噛めば噛むほど脳に送り込まれる血液の量が増え、その間脳が刺激を受け脳が活性化されるということです。
反対に歯の本数が少なくなれば当然噛む機会が減り、脳に送り込まれる血液の量が少なくなり脳への刺激が減って脳機能の低下に繋がり、ヤル気の喪失やもの忘れを引き起こし、やがては認知症へと繋がっていくと考えられています。
ガムを噛む効果
・認知症
噛めば脳に送り込まれる血液の量が増え脳が活性化されるというのであれば、噛む機会を増やせばいい、というわけで、足りない咀嚼回数をガムを噛むことで補いましょう。
実際に、認知症を改善できるという研究があります。血流が良くなることで脳が活性化されるだけでなく、「脳のゴミ」と呼ばれアルツハイマー型認知症の原因となる「アミロイドβ」を押し流す効果もあります。
ガムを噛むことで起きる脳の活性化は年齢が高いほど顕著ですが、40代、50代で発症する若年性アルツハイマー病もありますし、気づいたときからの習慣にするとよいでしょう。
・歯周病
そもそも歯を失う原因で一番多いのは歯周病です。
歯周病は免疫力が低下する35歳ころから増えてきて、40代では8割の人が程度の差はあれど歯周病を発症しているといいますから、35歳からはケアが必要になり、そのケアの一つとして有効なのが「ガムを噛むこと」です。
ガムを噛むと、噛む刺激によって唾液がたくさん分泌されます。唾液には様々な作用があり、歯周病を予防する力も備わっています。唾液がたくさん分泌されれば、歯周病予防効果も大きくなります。
中でも「抗菌作用」と「自浄作用」は歯周病予防に効果的です。
また、ガムを噛む事で適度に刺激され顎や歯茎などの血行良くなり、細菌への抵抗力が増します。当然ガムを噛むだけで歯周病ケアができるわけではなく、「徹底した歯磨き」「歯科医院の定期健診・クリーニング」も必要であることは忘れずに。
・その他
「噛む」ことで姿勢の安定や、がんや脳梗塞、糖尿病などの生活習慣病の予防、免疫力アップ、口臭予防、幸せホルモン「セロトニン」の分泌などさまざまな効果があると言われています。
また、ダイエット効果も期待できます。食事の前10分間ガムを噛む実験をしたところ、9週間後に7割の人が減量に成功し、多ければ9キロも痩せた人も。肥満度の高い人ほど成功する傾向があります。
どんなガムが良いか
どうせ噛むなら口内環境に良いものを噛みたいですね。
ベストは歯周病予防のための“ラクトフェリン”配合のもの、または虫歯予防のための“キシリトール”配合のものです。
虫歯になりやすい糖分が含まれていては意味が半減してしまいます。少なくとも、ガムの成分表示表をみて「糖類」が0gであるものを選びましょう。